スマートコミュニティ

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新しい生活スタイルで、電気をより賢く使う

新しい生活スタイルで、電気をより賢く使う(仮訳)

東北の自治体が地域経済の再生に努める中で、成長を推進するものとして期待されているのが、いわゆるスマートコミュニティである。

スマートコミュニティとは、発電と電力消費を効率よく行う家や建物、その他の構造物のネットワークのことである。日本政府はこの分野を成長分野と見ており、スマートコミュニティを建設する自治体を助成している。

「電気や他のライフラインが地震と津波によって遮断されてしまったので、我々は自分たちのために必要なエネルギーを持ちたいと思いました。その後、政府のスマートコミュニティに関するプロジェクトを知り、それに応募しました」と岩手県宮古市復興推進室の小向博子氏は言う。

経済産業省は、東北地方の7市町村(福島県会津若松市、宮城県の山元町、大衡村、石巻市、気仙沼市、岩手県の宮古市と北上市)に補助金を出し、それらの地区でのスマートコミュニティ・プロジェクトを支援すると12月に決定した。

日本政府によるスマートコミュニティの推進は、地球環境保全への世界的な動向に沿うものである。2011年3月11日に発生した東日本大震災の後、原子力に替わる代替エネルギーについて、世界各地で大いに議論され、スマートコミュニティが脚光を浴びるようになった。日本は、電気使用量を制御するための技術とノウハウを輸出することを目指している。

震災前は二酸化炭素の排出量削減が目的となっていたスマートコミュニティ。その具体的な目標を政府はまだ持っていないが、成長が見込まれている分野であることは確かだ。市場調査会社の富士経済は、スマートコミュニティの世界市場規模は、2011年の16.3兆円から2020年には40.6兆円と2.5倍に拡大し、日本市場規模は、2011年の1.12兆円から、2020年には3.8兆円と3.4倍に増加すると予測する。

「スマートコミュニティは最も重要な分野の一つです」と言うのは、経済産業省内の資源エネルギー庁新産業・社会システム推進室の榊裕太氏である。「市場は成長しており、政府はそれを促進する自治体を今後も支援していきます」。

スマートコミュニティ先進地域

東北の7市町村ではまだスマートコミュニティができていないが、他の地域ではすでにスマートハウスに生活し、スマートオフィスで働く人々がいる。

たとえば、愛知県豊田市の平野隆郎さん(34歳)が住む家は、ソーラーパネルとそれによって発電された電力をためる蓄電池、そしてその蓄電池にプラグをつなげるハイブリッド車があり、リアルタイムで電気使用量を示すモニターもある、といった具合だ。

「スマートハウスに引越すことを決めたとき、どのくらい光熱費を節約することができるか正確には知りませんでした」と平野さんは言う。彼が妻と2人の娘とそこで生活を始めたのは、2011年9月のことだ。「今では、自分がどのくらいの電力を使用しているかをリアルタイムで分かります。(電力に対する)自分の意識が高くなったと感じています。」

豊田市は、経済産業省がスマートコミュニティを構築するために助成しているモデル地域の一つだ。それらモデル地域で成功例を作ることによって、技術やノウハウなどを輸出することを目指している。これらのコミュニティの中で、横浜、豊田、北九州市とけいはんなの4つは最も先進的なエリアであり、すでに発電と省エネシステムが作動している。

横浜では、3つあるモデルサイトのうちの1つであるみなとみらい21地区に約4,000世帯が住んでいる。建造物には、太陽光発電システム、効率的な太陽光収集メカニズム、断熱面や高反射率塗料を含む多くの機能が装備されている。

豊田市では、67家庭がスマートコミュニティプロジェクトの対象となっており、平野さんの家と同じような装備がある。

北九州市では、50の事業所や工場、及び230世帯がスマートコミュニティプロジェクトの対象となっている。市は、電気料金が予測需給状況に基づいて、リアルタイムで変更するようなシステムを設定している。

京都、大阪、奈良県の一部にまたがるけいはんな地域のスマートコミュニティには、約700世帯が住んでおり、電気料金が、前日のデータに基づいた電力需要予測に応じて毎日変動する需要反応システムが使用されている。

海外展開

また、経産省傘下の組織である新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、世界中の自治体や企業と協力しながらスマートコミュニティを構築している。NEDOは、新エネルギー関連、とりわけスマートコミュニティ技術を開発し、包括的なスマートコミュニティ・プロジェクトを受注し、エネルギー効率の高いインフラのメーカーに発注をかけている。

今稼動しているNEDOの海外プロジェクトは、ニューメキシコ州の2つ。 それ以外に、ハワイのマウイ島、フランスのリヨン、そして、スペインのマラガでも海外のプロジェクトを計画している。

Produced by The Japan Times